※このお話はアダルトな内容です。苦手な方は閲覧をお控えください。
背中が性感帯であることは知っているが、五感のうちの視覚を奪われた状態のはどこに何をされるかわからない恐怖があるせいで身体のすべてが敏感になっていた。その証拠にちょっと耳元で囁いただけなのに、彼女の肩が必要以上にびくついた。
名目上はお仕置きと言ったものの、普段と異なるの姿にサボは想像以上の興奮を覚える。「いや」も「やめて」も聞いてやれないかもしれない。サボは自分の中に、彼女に対して慈愛と反対に位置する感情がときどき働くことを自覚している。彼女を大事にしたいと思う一方で、たまに壊してしまいたい衝動に駆られるときがあるのだ。
逃げるににじり寄って耳たぶを甘噛み。そのまま舌を差し込んで、耳の中を蹂躙する。面白いくらいに反応を示すものだから、反対側の耳を指でいじる。視界を遮られるということは、意識がそこへ集中するということであり、だからいつもより感度も高くなる。
嬌声を抑えられなくなったは、恥ずかしさからかそれを押し殺そうと唇をぎゅっと噛んで耐えていた。
「そんなことしたら唇切れるだろ」
「やだ、やめてっ……」
「それは無理だ。だからほら、そんな声出したくねェってんならこれでも咥えとけ」
自分の人差し指と中指を差し出して、彼女の口元へ持っていく。わずかな隙間を無理やりこじ開けて、サボは自身の指を突っ込んだ。「ふっ……んぅ」が少し苦しそうに呻く。小さい口には自分の指が収まらないらしい。
ああ、なんだこれ。自分でやっておきながら、とんでもなく卑猥な光景で興奮する。
空いているもう片方の手をトップスの裾から中へ侵入させて腹のあたりをゆっくり撫でる。この行為自体は気持ちいいというよりくすぐったいに入るだろうが、感覚が研ぎ澄まされた彼女には十分な刺激だった。
「んっ、んん……」
「噛んでいいよ」
サボの指だから傷つけまいとしているのだろう、さっきから歯を立てずにうまく避けているが苦しいだろうに。頑なな彼女に笑いそうになる。しかし逆を言えばまだそれだけの余裕があるということだ。
腹部を往復していた手を胸元へ移動させて下着の上からやんわり包む。唇の隙間から切ない吐息が漏れる。一度離してトップスのボタンをすべて外し、露わになった胸の谷間に口づける。そのまま吸いついて痕を残していく。そのたびに背中を仰け反らせる姿が可愛くて、淫乱で――ずっと見ていたくなる。
もっと乱れる彼女が見たくて、今度は下着のホックをはずして直接膨らみに触れる。形を楽しむようにやさしく。でもその中心には触れずに、あえて避けて周りばかり愛撫を続ける。
「ぁっ、……ん」
「ん?」すでに力が抜けているの手が、宙をさまよった末にサボの袖を弱弱しく引っ張って何かを訴えてくる。彼女の口から指を引き抜いてやり、「どうした」と先を促した。
「なん、でっ……」
もどかしそうにの身体がもじもじしているのを見たサボは合点がいったように笑った。目元は隠れていても困惑しているのが手に取るようにわかる。
彼女は"なんで"の先を言わなかったが、きっとこうだ。なんで触ってくれないのか。
外気に触れて突起が物欲しそうに主張している。今すぐ触れても構わないのだが、それでは意味がない。だからサボは彼女の耳元で囁く。
「。言ったよな? これはお仕置きだって」
「……っ」
「どうしてほしいか言ってみろ」
「そん、な……あっ、や」
胸の中心を避けてもう一度強く吸う。ちゅ、とわざと音を立てて彼女の鼓膜を刺激する。
少しずつ高められていった快感はきっともっと強い刺激を欲しているはずで、けれど恥ずかしがり屋の彼女にとって自ら言い出すなんてことは羞恥の極みだろう。
しかし――ふと、サボの視線はの太腿をなぞってさらにその奥、秘められた場所にたどり着く。ショートパンツの隙間をぬって、するりと手を差し込むと確かめるようにそこを撫で上げた。
「ぁっ……」
「言わねェとお前が辛いだけだ」
予想通り、しっかり濡れている。弱い刺激しか与えてないにもかかわらず、視界を奪われているせいで身体全体がいつもより敏感になり、何をされてもすべて快感に捉えてしまう。彼女の感覚は今それほど研ぎ澄まされているのだ。
――はやく言えって。つらいだろ? たった一言、それで楽にしてやるから。
を焚きつけるように少し強引に口づける。柔らかな唇を舐めて食んで。快楽から逃げられなくなればいいと。
やがて降参したのか、涙混じりの声がサボの鼓膜を揺らした。
「おね、がっ……さわってっ……」
口にした瞬間、我慢の限界を超えたのかがサボにもたれかかってきた。熱い吐息が肩口に触れて、サボの肩もびくりと跳ねる。ゆっくり起こして壁に寄りかからせてやってから、改めて彼女の表情を見て目を見開く。上気した頬に、荒い呼吸と上下する肩。おまけに今日は目元がサボのスカーフで覆われている。
意地悪しているのは自分のほうなのに、なぜかこちらも試されているような感覚に陥った。煽るようなことをしているつもりが、乱れる彼女の姿で煽られているのは自分だ。
だが、が恥を忍んで必死に言葉を紡いだのだからサボはそれに応えてやる義務がある。言われた通り、切なく尖った突起に今度こそ触れた。
途端、びくびくと彼女の身体が震えだした。弾いたり、こねたり、指先で弄ぶ。止まらない刺激に、もう彼女は声を上げるのを躊躇わなかった。それでもなるべく抑えようと口元を覆って我慢する姿がたまらなく可愛い。けど、もっと声が聞きたくて今度は口での愛撫に変える。啄むようなキスをそこへ繰り返して、段々と主張を始めたらちゅうっと吸い上げていく。
「はっ……ぁ、んっ」見えないからすれば、次にどこへどんな刺激が与えられるかわからない。それは期待と不安の対極した感情が入り混じった複雑なものだが、普段と違う状況は少なからずを大胆にしていた。
胸に集中している間に、手をショートパンツへ滑らせて剥ぎ取る。部屋着ではあるものの、今日はまだシャワーを浴びる前だから寝間着ほど簡単には脱がせられない。とはいえ、持ち前の器用さでサボは軽々とを下着姿にさせた。
壁に寄りかかっていた彼女を起こして、背後から抱きしめる形で自分の胸に上半身を預けるよう促す。すでにくたくたになっている彼女はされるがままサボに身を預けてきた。ふう、と息を整えている間に足を少し開かせてさらさら太腿を撫でる。
「、まだ終わりじゃねェぞ。次は下だ」
「……あ、だめっそこ……」
「なんで? いつも気持ちよさそうにしてるだろ」
「ふっ、ぁっ……ゃぁ」
ショーツ越しに膣口から上に向かって指を滑らせる。何度も往復しながら時おり中指を少しだけ窪みに押し当てると、濡れそぼった秘処からとろとろ蜜が溢れ出してくるのが布を隔ててもわかる。
「それよかいつもより濡れてるな。視界遮られて感じてんのか?」
顔が近いのをいいことに、耳元に口を寄せてからかう言葉を囁きそのまま耳たぶをやんわり食む。さらに責めたてるように突起を軽く引っ掻くと、はわかりやすく反応を示した。
「ちがっ、やめ、さぼっ……ぁあ、ぅ」
「だからお仕置きだって言ってるだろ? 約束を破った罰だ」
首を横に振って逃れようとするの腰をしっかり掴んで離さないようにする。やめて、と言ってしまうのは反射的なものだろうが、やはり「見えない」ことが大きく影響しているらしく、小さな声で怖いと漏らし始めた。その言葉に少しだけサボの親切心が顔を出して、スカーフに手をかけそうになった。
しかしすぐに考えは切り替わる。そもそもこうなったのは、行ってはいけない場所へ行ったであり、あまつさえ理由も言わないことが原因なのだ。
どうしてサボが譲歩する必要がある?